少し前ですが
香雪美術館で開催されている
ベルナール・ビュフェ展へ行ってきました。
戦争という不条理な時代を若くして経験したビュフェ。
鋭く、濃く、そして容赦なく描かれる直接的な線の中には、
彼自身の死生観や、世界への強い反抗と諦念が
複雑に渦巻いているように感じます。
その激しいエネルギーは、
かつてピカソと比較されるほど圧倒的だったと言われています。
ビュフェが描いたパリの景色を眺めていると、
絵の中の孤独と光が、遠い街への想いとゆっくり響き合いました。
シーシュポスの神話を通して
「不条理の中でなお生を肯定する」というカミュの言葉、
そしてサガン『悲しみよこんにちは』の
淡い影とまぶしい光。
それらすべてが、ビュフェの世界と混ざり合いながら、
静かに私の中で音に変わっていくようでした。
絵画も文学も音楽も、
同じ“時代の感情”を共有して響き合う。
そんな確かな余韻を抱いた一日でした☕️✨

#香雪美術館#ベルナール・ビュフェ#ジャン・ジオノ